言葉を丁寧に言おうとするあまり、ついおかしな言い回しになってしまったり、過剰な敬語になってしまったりすることがあります。よく使用したり、耳にする言葉のおかしな例や過剰な敬語の例などを改めて見直してみましょう。
当你过度在意说话时的礼貌用语时,往往容易适得其反,说出来的话很别扭,或使用了太多的敬语。今天这篇文章我们就来看看常用、常听到的奇怪的表达,以及过度使用敬语的例子。丁寧に言おうとする余りに起きる“やり過ぎ過剰敬語”
言葉は一語一語それぞれに敬語を用いればより丁寧になりますが、丁寧に言いたいと思うあまりに、おかしな敬語になってしまうといった例も見られます。また、言葉の中には「お」や「ご」が馴染まない語というものもあります。
把句子中的每一个词语都换成敬语表达自然会更为礼貌,但是经常可以看到想要礼貌地说话,却用力过猛,导致“怪异敬语”的出现。而且,句子里有的东西是不适合和“お”、“ご”搭配的。
丁寧に表現したいという気持ちから生じるものですので、相手を怒らせるという類のものではないかもしれませんが、聞き手にとっては「何だか変?」と感じたり、誰に敬語を使っているかわからないような例は、聞いていて不快なこともあります。出于想要礼貌表达的想法而导致产生的这种现象或许不会惹怒对方,但对听者而言,总感觉“哪里很别扭”,搞不清楚这是对谁使用敬语,这样的敬语听上去有时还是会让人感觉不愉快。
よく使う言葉、耳にする言葉の中で、気をつけないとおかしな表現になりかねない言葉や過剰な敬語の例と、それぞれの適切な言い換え例を見てみましょう。
经常使用和听到的句子中,让我们来看看稍不注意就会变得不知所云的表达以及过度敬语的例子,还有各自该如何转换说法吧。
実は変?と思われているかもしれないやり“過ぎ過剰敬語”の例
其实很别扭?可能被人认为“敬语过剩”的例子
【3】「こちらのセットにはコーヒーか紅茶がお付きします」【5】「そちらは昨日から雨が降っていらっしゃるそうですね」【6】「お嬢様がお試験に合格なさったと伺いましたが」【7】「ソフトドリンクは、ほかにお紅茶やおジュースもございます」【8】「貴書本日落手いたしました。幸甚の至りに存じます」【10】「昨日友人の結婚式でスピーチをさせていただいたのですが」それぞれどのような点がおかしく、過剰なのでしょうか。まずは、その理由から見ていきましょう。
各例句中哪些地方奇怪、过度了呢?首先我们先从原因看起。
【1】【2】は「二重敬語」と言われるもの。【1】の「いらっしゃられる」を例に説明しますと、次のようになります。
【1】【2】就是所谓的“双重敬语”。以【1】的“いらっしゃられる”为例来说明的话,如下。
「田中様が来た」ということを尊敬語で言いたいものと考えられますが、「来る」の尊敬語は「いらっしゃる」か「来られる」で、本来使うべきはそのどちらかひとつ。それにも関わらず、ここでは「いらっしゃる」に「れる」を加えて「いらっしゃられる」として同じ種類の敬語を二重に、過剰に用いてしまっています。
可以认为说话人想要使用尊敬语表达“田中様が来た”,“来る”的尊敬语是“いらっしゃる”或“来られる”,本来应该选择其一使用。但例句中在“いらっしゃる”的基础上加上“れる”,变成“いらっしゃられる”,变成同种类敬语重叠,过度使用。
「来る」の尊敬語としては、ほかにも「お越しになる」や「お見えになる」などがありますが、こちらも「お越しになられる」、「お見えになられる」としてしまうと誤用になります。
此外,“来る”的尊敬语还有“お越しになる”和“お見えになる”等,句中的“お越しになられる”、“お見えになられる”都是错误用法。
それは誰への敬語?敬意の対象を誤るとおかしな言葉に
【3】「こちらのセットにはコーヒーか紅茶がお付きします」【5】「そちらは昨日から雨が降っていらっしゃるそうですね」【3】【4】【5】は、本来は高めなくてもよい対象に過剰な敬語を使ってしまった誤りです。【3】【4】【5】例句属于对本不必抬高地位的对象过度使用敬语的错误。
【3】は「お付きします」の部分が誤用です。「お付きする」の“お(ご)~する”は謙譲語の形。ですから、「部長にお渡しする」「部長をご案内する」のように「○○に」「○○を」にあたる人物を高める働きをもちます。例文の「お付きします」では、セットやランチなどの品物を高めてしまうおかしな言葉となってしまいます。
【3】中的“お付きします”部分属于误用。“お付きする”是“お(ご)~する”的谦让语形式。所以,像“部長にお渡しする”、“部長をご案内する”这样,具有抬高“○○に”、“○○を”中○○人物地位的作用。例句中“お付きします”,抬高的是套餐或午餐等物品的地位,句子意思变得很奇怪。
【4】【5】は、相手に関係するもの・事柄であるから、より丁寧に表そうと思ってのものと考えられます。相手に関係が深いものという意味では、例えば「社長はお車を数台お持ちでいらっしゃる」などは正しい例です。こちらは、車ではなくて、車の持ち主である社長を高める働きをもつため誤用ではありません。
【4】【5】中描述的是和对方相关的事物、关系,所以可以认为说话人试图更加礼貌地表达。在和对方关系密切的这一层意思来看,比如说“社長はお車を数台お持ちでいらっしゃる”就是正确的例子。这里的作用抬升的不是汽车,而是车主社长的地位,所以不属于误用。
しかし、例文【4】のような「お車が故障なさった」や「お車のお具合が悪い」などとなりますと、いくら車が相手の所有物であっても直接車そのものを高めてしまう表現になるため不自然です。【5】の「雨が降っていらっしゃる」も、相手の居場所や土地の様子を表してはいても、こちらも雨を高めてしまうため、同じく不自然です。但是,例句【4】那样“お車が故障なさった”、“お車のお具合が悪い”等,即便汽车为对方所属,但表达上变成直接抬升汽车本身的地位,因此不自然。例句【5】“雨が降っていらっしゃる”也是,即使表达对方所在地和当地的天气情况,这里变成抬高雨的地位,同样不自然。
【6】「お嬢様がお試験に合格なさったと伺いましたが」【7】「ソフトドリンクは、ほかにお紅茶やおジュースもございます」【6】は「お試験」が過剰。ご入学なさった、ご入学祝いなどは自然ですが、中には「お」や「ご」が馴染まないものもありますから、何にでも付けてしまうとおかしな響きになってしまうことがあります。例句【6】的“お試験”属于过度表达。“ご入学なさった、ご入学祝い”等很自然,但当中的“お”“ご”在有的地方会变成很不和谐,凡事都加这两个前缀,有时听起来会很奇怪。【7】も「お」の過剰使用の例。お紅茶と呼ぶ人はいるかもしれませんが、響きが自然かというと個人差があったりむずかしいところでしょう。通常、ジュース、スプーン、ナイフ、パンなどのカタカナ語には「お」「ご」は付きません。例句【7】也是“お”过度使用的例子。也许有的人会说“お紅茶”,但读起来是否自然,就存在个体差异,这个很难说。一般而言,像果汁、汤匙、小刀、面包等片假名单词前不附加“お”、“ご”。
たとえ意味が正しくても、漢語の多様は堅苦しくなってしまうことも
【8】「貴書本日落手いたしました。幸甚の至りに存じます」【8】の「貴書」「本日」「落手」「幸甚」などは、言葉としては正しいものです。しかし、相手との親しさの度合いや使い方によっては、堅苦しい、仰々しいなどの印象を与えてしまうこともあります。
例句【8】中的“貴書”、“本日”、“落手”、“幸甚”等作为词语是正确的。但是依据和对方的亲密度和使用方式,有的时候会给对方留下生硬、故作玄虚的印象。
「貴書」は相手を敬い、相手の書いた手紙や本などを指す語。「落手」は、手紙や品物などを受け取り、手に入れることを言います。いずれも漢語で表現したもので改まった感がありますので、話し言葉よりは手紙などの書き言葉として用いられることが多いものです。“貴書”是表达尊敬,指对方写的信或书时使用的词语。“落手”指的是接受信件或物品,“到手”的意思。这些汉字词语表达会给人庄重的感觉,多用在信件等书面用语,少见于口语当中。
先に述べた通り、これらは決して間違いではありません。しかし、相手との関係や場面によっては、和語(大和言葉)に言い換えるほうが柔らかく好ましいこともあります。
如上所述,这些绝对不能说是错误。但是有的时候根据和对方的关系和场景,切换成和语(日本本身的表达)会更柔和、更好。
ビジネスの手紙やメールでは漢語を用いることも多いですが、日常の場面で「最大の緊要な課題」や「喫緊の問題」など、漢語や専門用語を濫用するのは聞き手には不自然であったり耳障りであったりするかもしれません。うまく使い分けましょう。
商务信件和邮件中多使用汉字词语,但在日常情景中如果滥用“最大の緊要な課題”、“喫緊の問題”等这些汉字词语或专业用语的话,可能会让对方觉得不自然,或者听上去不顺耳。好好地区分使用吧。
「させていただく」の過剰使用は不快に思う人が多いもの【10】「昨日友人の結婚式でスピーチをさせていただいたのですが」【9】【10】は「(さ)せていただく」の過剰な、不自然な使用例です。【9】は、「送らさせて」の「さ」が余計なため、「さ入れ言葉」などとも呼ばれます。
例句【9】【10】中的“(さ)せていただく”属于过度、不自然使用的例子。例句【9】的“送らさせて”中的“さ”是多余的,也称作“さ入れ言葉(插入さ的词语)”。
【10】はスピーチを依頼された家族などに対して言うのならばわかりますが、関係のない人に向かって自分がスピーチの依頼を受けたことを話すとすれば、そこにいない依頼者を高めてしまい、聞き手には不自然さや不快感を与えてしまうおそれもある表現です。
例句【10】如果是对拜托自己演讲的家人说的话,那还能理解,倘若面对无关人员说自己接受了演讲委托,这种表达方式就抬高了并不存在的委托人的地位,可能会让听者感觉不自然、不舒服。
→「田中様がいらっしゃいました」「お見えになりました」など。【3】「こちらのセットにはコーヒーか紅茶がお付きします」→「故障したそうですが」「故障してしまったとのことですが」「故障したと伺いましたが」など。【5】 「そちらは昨日から雨が降っていらっしゃるそうですね」→「雨が降っているそうですね」「雨だそうですね」など。【6】「お嬢様がお試験に合格なさったと伺いましたが」【7】「ソフトドリンクは、ほかにお紅茶やおジュースもございます」【8】「貴書本日落手いたしました。幸甚の至りに存じます」→「お手紙先ほど頂戴いたしました(or いただきました)」「(勿体ないほどのお言葉)たいへんありがたい思いでございます」「この上ない光栄( or 幸せ)と感じております」など。→「メールで(or メールにて)送らせていただきます」「メールでお送りいたします」など。【10】「昨日友人の結婚式でスピーチをさせていただいたのですが」→「友人の結婚式がありスピーチをしたのですが」
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