第三届人民中国杯日语国际翻译(笔译)大赛赛题
组别:中学组
项目:日译中
道
人としてこの世に生活する以上、どうしても守らねばならぬのが道である。これは歩く道と、ある点で共通している。道を歩くのでなければ、どこへもいかれないように、人間の行動も道に合っていなくては、人として立派とはいえない。道を心得て、道に従って行動してこそ、人間といえるのである。ここに人間が「万物の霊長」といわれる理由がある。
このように道は個人にとって必要であるが、さらに集団生活においても、欠くことのできないものである。もし集団のうちに、一人でも道に外れ、自分勝手に行動をする者があれば、他の多数の者の迷惑となるばかりか、その集団の目的達成の妨げとなる。だから人間は、単に自分一個の必要上からというだけでなく、より大きい集団生活においても、道を行い、道に生きる責任がある。
ちょっと考えると「道を行う」とは、大変むつかしく窮屈そうに思えるが、道は特別な努力を条件とするものではない。ただ社会の一員として、守るべきところを守り、行うべきところを行えばよいのである。自分が道を行っていれば、人に対してなんらはばかるところはなく、社会に対してなんら恐れるところはない。公明正大な心境ということができよう。
このように道を行う人の姿は美しい。ときには感動的でさえある。赤穂浪士の行動が今もたたえられているのは、彼らが死をもって道を行ったからである。ところが最近は道を行った美しい話は、とんと聞かれなくなった。時代の変化といえるかもしれないが、時代が変わったからといって、道が全然無価値となったわけではあるまい。現代は価値観多様化の時代であるから、人々の道についての考え方もまちまちであり、それが社会不安の一つの原因となっている。現代は道の混迷の時代であればこそ、新しい道を発見しこれを行うことが、より一層大切である。
それがわれわれが人間的価値を発見し、新しい社会を作る道でもある。
——《日语优秀作文精选》