子(ねずみ)という字の成り立ち
【ねずみということばの語源】
ねずみの語源は諸説あるので、いくつかご紹介します。
鼠(ねずみ)的词源说法众多,择几个介绍。
『古事記』に、大国主命が根の国(根之堅州国。黄泉の国ともいう)を訪れたときに、危ないところをねずみに助けてもらったという話があり、根の国に棲むことから「根棲み(ねずみ)」になったという説。また、根の国の「根」には暗いところという意味があり、暗いところに棲む動物なので「根棲み」になったという説もあります。
据《古事记》记载,一说为大国主命到访根之国(根之坚州国,也称黄泉之国),在危难之际得老鼠(ねずみ)相助,因老鼠栖息于根(ね)之国,故得名“根棲み(ねずみ)”。而且,另一说为根之国的“根”有幽暗处之意,居住于幽暗处的动物,故写作“根棲み(ねずみ)”。
「穴棲み(あなずみ)」の音が変化したという説。
一说是由“穴棲み(あなずみ)”(中文穴居之意)的发音变化而来。
人間の周りにいて食料を盗む生き物なので「盗み(ぬすみ)」が転じたという説。
一说认为老鼠是在人类身边偷吃粮食的生物,由“盗み(ぬすみ)”(中文偷盗之意)转化而来。
夜行性で人が寝ている間に食料を盗むので「寝盗み(ねぬすみ)」が転じたという説。
又因其夜行性,趁人熟睡之际偷吃粮食,所以有从“寝盗み(ねぬすみ)”转化而来一说。
【鼠是大黑天的使者】
神話に大国主命が鼠に助けられたという話があります。神仏習合後、大国主命が大黒天と習合されると、鼠は大黒天の使いであると言われるようになり、五穀豊穣や実り、財力の意味をもつようになりました。
神话中有大国主命得老鼠相助的故事。神佛习合(是将日本本土的信仰和佛教折衷,再习合形成一个信仰系统)后,据说大国主命和大黑天习合,老鼠成为大黑天的使者,从此被赋予了五谷丰登、丰收、财力的意义。
【鼠代表子孙繁荣】
日本の伝統色は微妙な色の差を区別し、それぞれに名前がつけられています。とくに茶系統、鼠系統の色のバリエーションが多いので、「四十八茶百鼠」と言われています。四十八や百は色数ではなく多色という意味で、実際にはもっと多いです。
日本的传统颜色之间有微妙的颜色差别,都各自被赋予了名字。特别是茶色系、鼠色系的颜色种类很多,所以被称为“四十八茶百鼠”。并非详指颜色有四十八种或一百种,而是指颜色之多,实际上有更多。
鼠は沈む船を去る/火事の前にはねずみがいなくなる
老鼠弃沉船而去/发生火灾前老鼠会都跑掉
ねずみは災害に対して予知能力があるとされるので、災害や災いの前になるとそこからいなくなるという意味。
意指老鼠的灾害预知能力,在灾害或灾难发生前会先行离开。
窮鼠猫を噛む(きゅうそねこをかむ)
穷鼠啮狸
追い詰められたネズミが逃げ場を失ったときには、必死で猫に噛みつくことがあるという意味から、「絶体絶命の窮地に追い詰められれば、弱い者でも強い者に逆襲することがある」というたとえ。「窮鼠反って猫を噛む」ともいう。
被逼到山穷水尽的老鼠无处可逃时,拼死也要咬猫的意思,由此引申为比喻“当一个人被逼到山穷水尽的绝境时,弱者也会对强者发起反扑”。也写作“窮鼠反って猫を噛む”。
大山鳴動して鼠一匹(たいざんめいどうしてねずみいっぴき)
地动山摇鼠一只(雷声大雨点小)
大きな山が音を響かせて揺れ動くので、大噴火でも起こるのかと思っていたが、鼠が一匹出てきただけだったという意味から、「大騒ぎしたわりには、実際には結果が小さいこと」のたとえ。
大山晃动发出巨响,以为会有巨大喷火,结果只出来一只老鼠,由此引申比喻“阵仗很大结果却很小”。
鳴く猫は鼠を捕らぬ(なくねこはねずみをとらぬ)
好叫的猫不拿耗子
よく鳴く猫はあまり鼠を捕らず、鼠を捕る猫は鳴かないことから、「おしゃべりな人は、口先だけで実行が伴わないこと」のたとえ。
好叫的猫不怎么捕鼠,会捕鼠的猫不叫,由此引申比喻“好说的人多光说不做”。
鼠とらぬ猫
抓不住老鼠的猫
なんの役にも立たないことのたとえ。
比喻一无是处。
鼠捕る猫は爪かくす
会抓老鼠的猫不露爪(真人不露相)
本当に優れた才能がある人は、それをむやみにひけらかしたりしないということ。
真正有才华的人,不会随便显摆。
猫の前の鼠
猫跟前的老鼠(耗子碰上猫动弹不了)
恐ろしさのあまり、身がすくんで動けない様子のたとえ。
比喻太恐惧身体动弹不得的样子。
猫の額にある物を鼠がうかがう
老鼠觊觎猫额头上的东西(太岁头上动土,老虎顶上拔毛)
自分の実力を考えず、大それたこと、無謀なことをしようとすることのたとえ。
比喻不考虑自身实力,却想着做大事、无谋之事。
時にあえば鼠も虎になる
时来运转鼠变虎
鼠の嫁入り
老鼠招女婿
あれこれと迷っても、結局は平凡なところに落ち着くことのたとえ。
比喻举棋不定,结果沉寂于平凡之处。
頭の黒い鼠
家贼(难防)
鼠がものを盗むように、物をかすめ取る人のこと。
指像老鼠偷东西似的,掠取东西的人。
ただの鼠ではない
不是一般鼠辈
比喻非比寻常、不容大意的人物。
袋の鼠
囊中之鼠(瓮中之鳖)
追い詰められて逃げることができない状態のこと。
形容被逼得无处可逃的状态。
鼠算/鼠の子算用
鼠算/计算老鼠生子(和算的一种,计算“若干时间里、老鼠的数目会增加多少”的问题)
比喻数量急剧增加。
和算の一に、「正月にひと組みの鼠が子を12匹生む。そして親と合わせて14匹になる。毎月それぞれが、また12匹ずつ子を生むとすると、12月には鼠は何匹になるか」という問題があり、276億8257万4402匹になる。このように鼠算の結果は膨大な数となるため、「急激に数が増えること」を「鼠算式に増える」と表現することがある。
また、鼠算的に会員を増やすことで利益を分配する無限連鎖講のことを「ネズミ講」と呼ぶ。
和算【日本的传统数学(算学)】的一种,设问“正月里,一组鼠父母生小鼠12只,于是大小鼠共14只。每月所有的鼠全部配对,每对鼠又各生12只小鼠。十二个月后,鼠的总数为几?”答案是27682574402只。像这样鼠算的结果形成庞大的数值,所以把“数量急剧增加”以“鼠算式增加”的方式表达。
另外,通过鼠算式地增加会员来分配利益的无限连锁组织称为“鼠讲”(传销组织,老鼠会)。
ネズミ捕り
検問の俗称。
(警方)拦查的俗称。